エルニド 神々が創造したフィリピン最後の秘境
© CEBU navi SAKURA | vol.16 Jul.-Aug. | 2018
目次
息を呑む美しさ 世界屈指の奇跡の楽園
7,107あるフィリピンの島の中でも、最後の秘境として世界から注目されているエルニド。
私たちを待ち受けていたのは、切り立った山々とエメラルドグリーンに輝く海。
世界屈指のリゾートと呼ぶにふさわしい美しい大自然でした。
そこには人間よりも自然を尊重するというエルニドスピリットが根付いていました。
フィリピン南西部、南シナ海に浮かぶパラワン諸島の北部にある町「エルニド」。そこにあるのは白い砂、エメラルドグリーンの海、緑の山々―――17世紀にこの地を訪れたスペイン人が、ただならぬ美しさに圧倒され、何もせずに立ち去ったという話や、映画『グラン・ブルー』に登場する天才ダイバー、ジャック・マイヨールがその魅力に取りつかれたという話はあまりにも有名。私たちは、そんな世界中のツーリスト、ダイバーたちを魅了してやまない“フィリピン最後の秘境”エルニドを訪れました。
セブからエルニドまでは、AirSWIFTの直行便を使えば片道1時間40分程度で行くことができます。他には、パラワン諸島最大の都市、プエルトプリンセサまで飛行機で行き、そこからバスで5~6時間かけてエルニドへ入る方法もあります。
エルニド空港で現地スタッフたちから歌の歓迎を受けた後、リゾートまでは車とボートで移動する。
手つかずの自然を求めて “神々の島”ミニロック島へ
私たちが向かったのは、エルニド空港から海を隔てた場所にある「エルニドリゾート」。ミニロック島、ラゲン島、パングラシアン島、アプリット島という4つの島で1島1リゾートが展開されています。今回滞在先として選んだのはミニロック島。プールなどを備えたいわゆる高級リゾートと言える他の島に比べると、より手つかずな自然を感じられるエコフレンドリーな島と言えるでしょう。
エルニド空港からミニロック島までは車とボートを使って約40~50分ほど。美しい海上風景を楽しんでいるとあっという間に島に到着です。美しい砂浜と透明な海。その後ろにはダイナミックな緑の山々がそびえ立ち、まさに楽園というにふさわしい場所。桟橋を渡って島に降り立つと、そこにはナチュラルな素材で造られた白砂の上のコテージや、海に面したコテージ、中央には可愛らしいレストランもあります。砂浜にはビーチバーやサマーベッドが並び、数人いるゲストたちはみなリラックスした表情を浮かべていました。
真っ白な砂浜の上を素足で歩くのは、最高に気持ちいい!
海底まではっきりと目視できるほど高い透明度を誇る海。
ブッフェスタイルの食事が楽しめるレストラン。
アクティビティに必要な道具などをレンタルできるマリンスポーツセンター。
看板や建物なども自然の素材で造られている。
豊富なアクティビティで美しい海と戯れる
エルニドと言えばマリンアクティビティです。カヌーやシュノーケリングをはじめ、スキューバダイビングやウインドサーフィン、SUPなどほとんどのアクティビティが楽しめます。世界屈指の美しさを誇るエルニドの海。もちろん海洋生物も多く生息しており、私たちもダイビング中にウミガメに遭遇することができました!ほかにも、ビッグラグーンやスモールラグーンを巡るツアーやマングローブツアーなどに参加してダイナミックな自然景観を堪能するのもおすすめです。
エルニドには世界中から多くのダイバーが訪れる。
サンゴをはじめ、たくさんの海洋生物と遭遇!
一番の贅沢は“何もしないこと”
海で一日遊んだら、別の一日は“何もしない”のがエルニドの理想的な過ごし方。慌ただしい日常から離れ、ゆっくりと流れる時間に身を任せる。美しい海と新鮮な空気、南国らしい青空に囲まれて、体と心を開放。ビーチに寝そべってお気に入りの本を読み、眠たくなったら眠り、お腹が空いたら食事をする。夜になればお酒を飲みながらビリヤードをしたり、気さくなスタッフと談笑したり…。夜には砂浜に寝転がって満点の星空を眺めるのも最高です!
そんな贅沢な時間を過ごした後には、自分の心がふわりと軽くなっていることを感じられるはずです。
気持ちいい
レストランのおすすめはシェフが目の前で焼いてくれるステーキやシーフード!食材をリクエストできるリゾットも絶品♪
人間よりも自然が最優先 楽園を守るためのルール
写真以外はなにもとらないこと 足跡以外はなにものこさないこと 時間以外はなにもつぶさないこと
いつの間にか人間が自然を支配しているリゾート地が多い中、国の環境保護区であるエルニドには、“人間よりも自然を最優先させる”という思いが根付いています。看板に示されたコンセプトは各所に掲げられており、訪れるツーリストたちは皆このコンセプトに賛同し、ルールを守って滞在します。また、リゾートではプラスチック製品が一切使われておらず、ペットボトルドリンクを見ることもありません。
世界中のリゾートで問題となっている環境破壊。近年急激に注目を集め始めたエルニドも、他人ごとではありません。いつまでもこの美しいエルニドが守られるよう、訪れる私たちも自然を大切にする気持ちを忘れないようにしなければなりません。
エルニドの観光名所の一つが、有名なエメラルドグリーンのスモール&ビッグラグーン。自然と歴史が生み出した巨大な岩壁に圧倒される。
エルニドリゾートではオリジナルのタンブラーに飲み物を入れて持ち歩く。
エルニドへのアクセス
AirSWIFTのエルニド直行便を 利用する方法
セブ・マクタン空港発⇔エルニド・リオ空港着
片道6300ペソ〜(所要時間1時間40分)
プエルトプリンセサを経由する方法
セブからプエルトプリンセサまで飛行機で移動(所要時間約1時間15分)⇒プエルトプリンセサからエルニドまでバスorバンで移動(所要時間約5~6時間)
空港から滞在先まではホテルの送迎サービスまたはトライシクルなどを利用
*ミニロック島は改装工事のため、2018年7月1日から12月23日まで休業となります。その他のラゲン島、バングラシアン島、アプリット島での滞在は可能です。