雄大な自然を全身で体感!オスメニャピーク
© CEBU navi SAKURA | vol.6 Nov.-Dec.2016
オスメニャピークに登らないと見ることができない絶景。
手前の岩は山頂にあり、その向こうは深い谷になっている。
目の前に広がる独特の形をした幾つもの山々がお出迎え。
はるかにBadian(バディアン)の町が見える。
Badian Is(バディアン島)とその奥には
小さな島Pescador Is(ペスカドール島)が見えてくる。
海峡の向こうには大きな島、Negros Is(ネグロス島)。
後ろを振り返れば、Bohol Is(ボホール島)も見え、
360度の大パノラマを楽しむことができる最高の場所だ。
乾季となる12月からが本格的な登山シーズン!
この雄大すぎる絶景は フレームには収まらない
最初に結論をいうと、とても残念なことにオスメニャピークから見る素晴らしい絶景は、その場に行き、その目で確かめる他にないということだ。それにはちょっとした仕掛けがある。
登山口の受付で、現地スタッフとたわいもない会話を楽しむ。周りには険しさと、緑豊かな優しい景色が広がり、思いの外、心が和むのだ。セブといえば南国そのものだが、ここではお昼だというのに涼しい。山頂の少々強い風は1年中吹き、汗を乾かしてくれる。
足元に注意が必要なのは、どこの山でも
同じだろう。岩がゴツゴツしているものの、角は取れて丸みを帯びている。その岩の間に黒土が埋まり、岩か黒土部分かを選びながら登っていく。ふと息をつくと山道の脇にはキャベツ畑。目を奪われる可憐な花々。どこが山頂かわからないほど似たような山があり、現地ガイドは必須だ。いよいよ丸い小山の山頂が見えてきた。急な上り坂をやっとの思いで登り切る。
息を整え顔を上げるとそれまでとは全く違う絶景が広がる。これには誰もが感動するだろう。誰が演出したのか。30分の小粋なショートフィルムを見ているようだ。
思いつくだけのパフォーマンスを試みて記念写真を撮る若者たち。週末にはマニラからたくさんのヤングセレブたちがやってくる。
①セブで一番高い海抜1072.6mだとアピール。
②登山口でしか買うことができない。
③見上げると小さな受付小屋が見える。
④笑顔で迎えてくれる登山口のスタッフ。
⑤いよいよ登頂という前に注意事項を確認。
⑥足元に注意していたら突然、キャベツ畑。
⑦休憩しながら周りの小さな花を愛でる。
⑧ガイドにのせられてニセピークに登頂。
⑨谷の下には風にゆれるススキ。
⑩ようやく見えてきた本物のオスメニャピークへの道。
GOAL
女性が腰かけているその岩こそがまさにオスメニャピーク。みんながそこでパフォーマンスして楽しむ。あなたなら何する?
MoalBoal(モアル・ボアル)にある丘から見たオスメニャピークを有する雄大な山々
高原にある小さな野菜畑と農家たち
オスメニャピークの山頂周辺に広がる野菜畑。目をこらしてみないとわからないが、その多くは斜面だ。農民たちは、水を汲むために起伏の激しい山道を何度も行き来するという。
セブから車で2時間。
人の顔より大きなカボチャがカゴいっぱい!
オスメニャピークの登山口近くにあるキャベツ畑と農家。
急勾配に作付けされたネギ。ところによっては崖のよう場所にも。
市場内にある露店で売られていたランブータン。新鮮で甘い!
野菜だけでなくマンゴーなどの果物が市場に並ぶ。
大きなカゴのキャベツがこれで450ペソ。
煮物にすると大根のように美味しいサヨテ。
野菜畑の中に現れた セブのチョコレートヒル!
発見!セブで見つけたチョコレートヒル。
マンタロンゴン村で見かけた野菜はキャベツだけはない。ほっそりした白菜、カボチャ、人参、小ぶりの大根、サヨテという瓜、パプリカ、ネギ、とうもろこしなどなど。果物はランブータン、マンゴー、ランソネス、ジャックフルーツなど、どれも新鮮。野菜畑はそのほとんどが急峻な谷や崖にある。当然、機械は入らないので手作りだ。これらの野菜や果物はカルボンマーケットへ運ばれ、セブ市内で流通される。
農家にはまだ電気や水は来ていない。町の人からすれば不便に見える。ガイドをしてく
れたお母さんはマニラで働いたことがあるが、毎日「この山に帰りたい」と思っていたそうだ。そこには不便さを超える豊かさがあったのかもしれない。登録ガイドは30名弱。そのほとんどが農家だ。畑仕事の年配も若者たちもみな優しく微笑む。
もう少し、この山岳地帯をいろんな角度から見たいと畑の中を車で走らせた。そして市場からAlegria(アレグリア)へ抜ける途中の道に、突然現れたのが「セブのチョコレートヒル」だ。詳しい場所は定かではないが、時間に余裕があれば探してみるといい。まだ多くのセブアノも知らないだろう。いいお土産話になるかもしれない。
マンタロンゴン市場はたくさんの人で活況だ。
山頂付近のかわいい花。お湯に浮かべて飲むこともできる。
マンタロンゴン村の人々は若い家族からご年輩までよく働く。
オスメニャピーク情報
★入山料一人30ペソ(12歳以下は無料)
★ガイド料150〜200ペソ(必須)
登山口から頂上まで約30分。頂上付近の広さはバスケットコート1/4ほど。
雨天登山は非常に危険なので絶対に避けるべき。
セブ市内からダラゲテまで車で約2時間。サウスバスターミナルからバスが出ている。
ダラゲテからマンタロンゴン市場は車で30分。路面は途中、工事中の場所がある。
市場から登山口までは車で10分。ほとんどが工事中でガイドが必要。
交通費はバスとバイクタクシーでいく場合、ひとり往復600ペソあれば充分に足りるが、外国人、特に英語が話せない人が、迷わずオスメニャピークまで行くには、ガイドとドライバーがついたレンタカーサービスをお勧めする。費用は1台7000〜10000ペソと、かなり高価だが安心安全が最優先。