人里離れたセブ島南部 静かなセブの森で湯あそび
© CEBU navi SAKURA | vol.2 Mar.-Apr.2016
目次
鳥のさえずり、小川のせせらぎ、Mainit Hot Spring
かすかにする硫黄のニオイになぜかほっとする。セブアノの若者たちが服を着たまま楽しんでいるのは、まさに温泉(Hot spring)だ。ミンダナオ島のダバオ市からやって来たご年配家族は「ここの温泉はとてもあったかい」と満足そう。
昼近くにもなると、それまで静かだったマイニットスプリングがにぎわってきた。セレブリティの団体が「熱いの?」と聞いてくる。足だけ入れて楽しむ方法を伝えると、すぐに試していた。「足湯(ASHI・YU)といって、日本ではよくあるスタイルだ」と話すととても喜んでくれた。「もっと私たちの写真を撮ってよ」と笑いが絶えない。
沢のせせらぎに耳をすませると、意外に鳥のさえずりが多いことに気づく。Gorionというダークグレイの小鳥や、Tamsiというイエローの小鳥だという。夕方になると猿が温泉近くの木々にやってくるとか。
ボイラーやエアコンなどの機械音はまったくない。森林の奥でまったりした時間をじっくり楽しもう。
見逃しそうになる
主要道路からの入口
ココナッツ森の奥へと
わけ入っていく
現地の人が使っている
橋をバランスよく渡る
環境保護の観点から
しっかり説明
パームツリーの葉で
できた受付小屋
ボイラーなんてない
天然温泉の源
入場料は20php、絶壁降りアクティビティ「ラペル」200php
看板まで自然派
ほのぼのさせてくれる
ミンダナオ島ダバオ市からお越しの、とても陽気なご年配家族。ランチタイムでは
カモテという蒸かし芋をご馳走してくれた。まるで親戚のおばちゃんのようだ。
最初は少しカメラに照れてた若い子どもたちだったが少しなれて笑顔を向けてくれた。このあとはランチが待っている。
現地ガイドの優しいおにいさん
定番のあれこれバーベキュー
仲の良いクッキングスタッフ
リラックススペースもあり
ほのかに香る硫黄と42.6℃の本格温泉
1st Pool
源泉に一番近く、熱々のお湯が楽しめる。数分つかっているだけで肌がかなり赤く染まる。実は1stPoolの横にもう一つプールがあり、いくらか温度が低いのか現地の人はそちらを好む。ここでの長湯を楽しめるのは、日本人だからなのかもしれない。
温泉と石が反応して パステルグリーンに染まる
2nd Pool
少し小ぶりの湯船。話しながら入るにはちょうどよい大きさ。中央に出っ張った石を削ってパックしている若者がいたが効能は不明。
沢の中央にあり 大自然をじっくり味わえる
3rd Pool
人肌の温かさで、多少長湯しても大丈夫。円形になっているので足湯をしながら会話が弾む。午前中の早い時間なら温泉も大自然も独り占め。
「足湯」というジャパニーズスタイルを知って、早速、1st Poolでも3rd Poolでも試して喜んでくれたセレブリティな御一行のみなさん。
荒々しさ感じる マイニットの滝
山を越えて西海岸を見たとき、それまで見てきた海とは違う荒々しさを感じる。ブルーグラデーションの美しい海と荒々しい岩肌の組み合わせが新鮮。
セブ島の南エリアには有名なカワサンの滝以外にも、沢登りや、ロープで絶壁を降りるラペル、キャニオニングなどのアクティビティが楽しめる。マイニットスプリングからモアルボアルまでの主要道路には、滝アクテビティの入口があり、観光客が道にあふれ、それを目あてにトライシクルがたまっていた。海岸線や滝だけではなく、オスメニアピーク(山)の稜線もまた、ゴツゴツだ。
マイニットスプリングの一番奥にある大きなマイニットの滝は、いったいどこにこれだけの水量があるのかと感じるほど流れ出てくる。もしかしたら、この奥に大きな湖でも湛えているのだろうかと想像してしまうほど。この日は、落石調査中のため遊泳禁止となっていたが、普段は地元っ子や観光客が自然にできたプールや滝壺の滑り台を楽しめる。滝の後ろ側に回り込み、その迫力を間近で感じることができる。当然、服は濡れてしまう。セブ島の南エリアには、誰にも知られていない美しい滝がまだあるのかもしれない。恐れを知らない少年なら、もっと奥へと探検に出かけたくなるところだ。
落差15mほどはあろうかという一番奥の滝。マイニットの温泉からここまで登ること20分弱
元気な子どもならもっと速くたどり着けるだろう。滝の音を聞きながらしばらく見入ってしまう
温泉脇道は階段になっていて歩きやすい
今に落ちそうな岩に勇気を試される
その下は一人がやっと通れる狭さ
小さな自然のプールや小滝がたくさん
この深く大きな沢では温泉や滝遊び以外に、2本の綱を使って絶壁を降りる「ラペル」というアクティビティがある。
のんびり気ままにミニバンの旅
朝5:30 セブ市出発
6:30頃 ナガ市を通過。
朝早くからバスは満員。
セブ島の西海岸、バリリの海が見えてきた
青い海が見えてきた。この海には厳しいルールがあり、漁をしている人の姿や、リゾートホテルなどは見られない。ほとんどが岩場で険しく、マングローブの木々が茂っていた。海岸線を走っていると、時折、ガードハウスと環境保護を説明した看板がある。ルールを破った者には罰金や拘置する旨が記されているのだ。それでもところどころに自然にできた白い砂浜が見えてくると、小さなリゾートが見受けられた。道は舗装されたばかりでストレスがない。山に目を向けるとオスメニアピークが見えてきた。独特な稜線から「セブ島のチョコレートヒル」と冗談まじりにいう人もいる。
カルカル市のロータリを右折して山越えへ
しばらく山道を走ると、雄大な山の風景が見えてきた。よく見ると山腹にはバナナやココナッツ畑の中に、マンゴーツリーのプラントがある。わずかに手入れをする人の気配がして野焼きの煙が漂う。峠にはいくつも家が点在した。山を撮影するために、若い親子が小さな家のベランダを貸してくれた。ふと見上げると、ジャックフルーツの木が大きな実をつけている。聞けば、ジャックフルーツは山に自生しプラントなどはないらしい。なかなかの貴重品だ。
日本の朝顔と同じような花が
夜明けを待つ。
国が植えたという大木に朝日が
当たり始める。
峠を越えたところにポツンとあるミルクステーション
牛乳はもちろん、コーヒーや食べ物まである可愛らしい店
オススメはカップアイス
ほんのり甘くて濃厚でクリーミー
帰り道はモアルボアルで小休止
モアルボアルには新鮮なフルーツを並べたお店がいっぱい。海岸まで行くとダイバーショップが軒を並べ、たくさんの欧米人とすれ違う。遠くに、多くのダイバーを魅了するペスカドール島がかすかに見えた。
旅費の目安(片道4〜5時間)
A:ひとり旅(日常英会話必須)
サウスバスターミナルで行き先を伝えてバスのひとり旅。
途中、山道はトライシクルなどを使う。すべて自己責任で。
各施設の入場料、現地ガイド代などを入れて
往復予算・1,000php+
B:セブアノのガイド付き(計2名・要日常英会話)
サウスバスターミナルでガイドと待ち合わせてバスのふたり旅。
途中、山道はトライシクルなどを使う。交渉ごとはガイドにお任せ。
各施設の入場料、現地ガイド代などを入れて
往復予算・5,000php+
C:セブアノドライバー付き(計2名・要日常英会話)
車を1台チャーターしてそのまま現地まで直行。
各施設の入場料、車・燃料代、現地ガイド代などを入れて
往復予算・6,000php+
D:ドライバー+日本人ガイド付き(計3名・日本語のみOK)
レンタカーを1台チャーターしてそのまま現地まで安心・安全。
各施設の入場料、車・燃料代、現地ガイド代などを入れて
往復予算・10,000php+
CとDの場合、事前に行き先・休憩先等を決めておきましょう。
公共バスとは違い、多少は融通が利くので時間に余裕があれば
行き帰りのコース上での道草もOKです。
※上記金額に食事代は含まれていません。
※1泊する場合はひとり2,000phpが目安。
Aの場合+2,000php, BとCの場合+4,000php, Dの場合+6,000php
※詳細・金額・条件などは各ツアー会社によって異なります。
※掲載金額は、あくまで目安です。(2016年2月時点)
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